突然ですがみなさんは、FIREという言葉をご存じですか?
もちろん、火を表す英単語でしょ!
いえいえ、ここでいうFIREは20代や30代のうちに経済的に自立し、早期退職をするという人生戦略のことなのです!!
なんだか難しく聞こえてしまいますが、要は定年まで会社で働き続けるのではなく、20代や30代といったかなり早い段階で会社での仕事を辞めること(早期退職)ができる考え方のことです
FIREとは?
F:Financial(経済的に、財務の)
I:Independence(独立、自立)
R:Retire(退職)
E:Early(早く)
日本語に直訳すれば、『経済的に自立した早期退職』といった感じです。
つまり、FIREの考え方を身に着ければ0.1秒でも早く『働かない人生』が実現できるのです!
そんな早く仕事が辞められるの!?なんだか怪しい気がするけど、年収そこまで高くない私でも実現できるのかな…?
FIREは怪しいものじゃないですよ~!それに、今回ご紹介する本によれば、FIREを達成するには収入の低さは関係ないのです!!
今回は、このFIREを実現するための早期リタイア術がすべてわかる1冊である、クリスティー・シェン氏とその夫であるブライス氏による著書
『FIRE 最強の早期リタイア術 ~最速でお金から自由になれる究極メソッド~』
のご紹介と、本書からわかるFIREのための技術の要約を書いていこうと思います!
✎この記事で紹介していること✎
- FIREとは何か?
- 『FIRE 最強の早期リタイア術 ~最速でお金から自由になれる究極メソッド~』から読み解く、FIREを達成するための技術 の要約
➡4%ルール、サイドFIRE、パーシャルFI etc…
著書『FIRE 最強の早期リタイア術 ~最速でお金から自由になれる究極メソッド~』概要
『FIRE 最強の早期リタイア術』あらすじ
まず初めに、『FIRE 最強の早期リタイア術』の著者であるクリスティー・シェン氏は、中国の農村で生まれ、3人家族で1日当たりわずか44セント(当時の米国人の平均日収の1%以下に相当します)で生活しなくてはならないほど貧しい環境で育ちました。
そんな絶望的な状況に育った彼女が弱冠31歳にしてミリオネア(億万長者)になり、今では仕事を辞め、自由に世界中を飛び回っているのです
そんな彼女による、FIREを達成するためにした行動がすべてこの1冊に書かれています
これだけは理解しておいてください。この本は能天気な自己啓発の本ではありません。「自分のことをお金持ちだと思え」とか、「ポジティブに考えよう」とか、「宇宙のエネルギーと調和せよ」とか、そういったことがカギではありません。
『FIRE 最強の早期リタイア術 ー最速でお金から自由になれる究極メソッド』より抜粋
私は聞き心地のいいことを言うつもりはありません。ただ真実を伝えるだけです。
余談ですが、わたしはいくつか『お金持ちになる方法』という類の自己啓発本やビジネス書を読んできましたが、多くの本に共通して書かれているのがポジティブ思考などの『気持ち・メンタル』に関する記述でした。一方で、本書『FIRE 最強の早期リタイア術』にはそういったポジティブ思考に関する記述はなく(むしろ真逆の『欠乏マインド』というものが出て来ます( ゚Д゚))、『あ、この本は他の啓発本とはどこか違うぞ…?』と感じさせてくれる一冊でした
FIRE達成のための4%ルールとは
いよいよ本題です!FIREを達成するにはこの4%ルールが肝心となってきます
では、4%ルールとはいったい何なのか?これは退職プランと経済理論を研究したトリニティ大学における論文がもとになっています
4%ルールとは
ポートフォリオの4%の資金で1年間の生活を賄えられれば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95%である
ポートフォリオ…?どういうこと!?
つまり簡単に言うと、FIREを達成して仕事を辞めても生活していける理由というのが、貯蓄を資産運用(株や債券を買うこと)することにより、貯蓄の一部(本書によれば4%)を生活費に充てて暮らしても資産運用によって持続可能であるということです
つまり、資産運用によってお金が働くことによってできたお金で生活していくということですね!
4%ルールによれば、目標とすべきポートフォリオの規模は、単純に年間の生活費に25をかければ求められます
すごい!!
…でも待って?研究結果による持続可能な期間はあくまで30年間だよね?しかも95%と高い数値ではあるけど100%ではない…
ちょっと心配だな。。。
…と、いう方のために!さらにFIREを確固たるものにするための秘策があるのです!( ・`д・´)
確かに、4%ルールは魅力的ではありますが、あくまで理論上の話に過ぎない!と考える方もたくさんいらっしゃると思います
- 自分がリタイアした直後に株式市場が大暴落するのではないか
- 仕事を辞めた後の人生は何に時間を使うのか
- 保険は?子供は?etc…
予測不能なことが起こる人生ですから、理論上は大丈夫でも、万が一の状況に備えておくことに越したことはないですよね?
ここからは、そんなFIREをより確実に実現するための秘策をご紹介します!
現金クッションと利回りシールド
4%ルールの問題点は、必ずしも成功が保証されているわけではないということです
4%ルールに従ってリタイアした人のうち5%は失敗する。言い換えれば、リタイア後のどこかの時点で資産が底をついてしまうということです(*_*)
失敗してしまう最も大きな要因が、株式市場の暴落です
でも、株式市場の動きなんて、そう簡単に予測できるものじゃないよ!
そうなんです!だから、いざというときのために備えを作っておくのです
著者は、最も怖いことは、暴落した株式市場で生活費を捻出するために(もしくは『これ以上暴落してしまったらどうしよう。。。』と不安になって)株を売ってしまうことだと言います
暴落の次に必ず来る回復局面において、失った資金を取り戻すための資産の保有数が少なくなってしまうことで、損失が確定してしまうからです
この問題を解決してくれるのが現金クッションと利回りシールドなのです!
現金クッションとは
金利の高い預金口座に貯めておく現金のこと。下落相場になった時に、この現金を緊急時用の資金として活用することで、生活費のために資産を売却する必要がなくなる
では具体的にどれくらいの現金クッションを用意しておけばよいのか?
著者の計算によれば、世界恐慌(史上最悪のケース)のときには、株式市場が回復するのに5年かかったそうで、つまり5年分の現金クッションがあればどんな嵐も乗り越えられるとのこと。
いや5年分って…資産運用しつつ5年分の生活費を現金で準備するなんてムリ!!!
現金で全額準備するのが大変だからこそ、利回りシールドを利用するのです!
利回りシールドとは
一時的にポートフォリオの資産の中心を、高利回り資産に置き換えること
※利回りとは、株や債券を買うともらえる利子のようなもの(株式の場合だったら配当金、債券だったら利子)で、毎月や四半期に一度などの割合でもらえます(株や債券によりますが!)。これらは、株式市場の影響を受けないので、安定して利益が得られると考えられます
つまり、現金クッションで準備する金額というのは、
現金クッション=(年間支出-年間利回り)×年数
となります
しかし、あくまでも高利回り資産に置き換えるのは一時的にであり、4%ルールの研究の前提からあまりにかけ離れると破綻してしまう恐れがあるので注意が必要です⚠︎
FIRE達成には1億円も必要ない
FIREの考え方を実践すれば早期退職実現がなんだか近づいた気がするけど、何千万円も貯められる自信がないな…
いきなり4%ルールに則った全額を準備しなくても、FIRE達成は可能ですよ!
ここからは、“4%ルールに則った金額が準備できる自信がない…”という方のための、“なんちゃって”FIRE達成の秘訣をご紹介します!
ここからご紹介する3つの方法を使えば、年収の高い職業についていなくても経済的に自立することが可能です
サイドFIRE
サイドFIREとは、要は仕事から完全にリタイアするのではなく、副業などで資産運用以外の資金源を作っておくことを言います
もしも副業の内容が、あなたが得意とする事、あなたがしたいと思うことであればなおのこと!
- 必要なポートフォリオの金額を減らすことができる
- 情熱を追いかけることができる
- 副収入を生みだす
つまり一石三鳥でおいしいのです( ˘ω˘ )
パーシャルFI
パーシャルFIは、働き方の形を変えることを言います
具体的に言えば、正社員としてではなくパートタイムやアルバイトに変わると言った方法です
より自由で柔軟な働き方が享受できます
地理的アービトラージ
地理的アービトラージとは、国や地域による物価の違いを利用する方法です
強い通貨の国(米国など)でお金を稼ぎ、弱い通貨の国(南米や東南アジアなど)でリタイア生活を送るのです
物価の安い国で生活すれば今と同じくらい、もしくは今よりも贅沢な生活をしても、今より少ない金額で生活できてしまいます!
節約するには?
最後に、『FIRE 最強の早期リタイア術』著者が提唱する節約の秘訣をご紹介します
4つのステップに分かれており、簡単なものから順にご紹介します☺
ステップ1:あなたを幸せにしない基礎的な支出を削る
毎月の支出を精査し、削っても生活の質に大きな影響を与えない支出を探してみましょう。例えば、以下に思い当たるものはありませんか?
- 銀行の手数料
- 利用していないサービスのサブスクリプション
- 視聴していないチャンネルのケーブルテレビ
- 固定電話
自分でもすっかり忘れている無駄な支出を見つけられるかもしれません!
ステップ2:痛みの伴う支出を削る(でもいずれは慣れる)
次に削るものは、多少の不快な思いを伴うものかもしれません
- 仕事中のランチを外で買う
- 外食
- 友人と外で遊ぶ
- ジムの会員
このほかにも、新品ではなく中古品を買うなどが挙げられます
これらを削った後で調整期間は必要ですが、幸福度はいずれ元の水準に戻ります
しかし、削るとどうしてもあなたの幸福に永続的に影響を与える支出もあるので、もしすぐに恋しく感じるものがあれば節約リストから外しても大丈夫です(/・ω・)/
ステップ3:所有している高額なものを減らす
このステップでは所有しているものの中で高価なものを精査します
- 維持費(自動車と家など)
- 保険の費用
- ハイオクガソリンなどの給油
特に費用負担につながるのが自動車と家であると言います
自動車➡運転した途端に価値が下がる金食い虫
家➡物件の購入価格以上の出費(手数料、保険料、固定資産税etc…)が伴う
しかし、これらを手放さなければならない!というわけではなく、例えば自動車であれば、想定外の費用の大半は、所有自体ではなく走った距離に左右されるので運転距離を減らすという方法もあります
また、家の所有についても、賃貸という選択も考えることが大切です
ステップ4:ご褒美を加える
最後はなんとご褒美タイムです(*’▽’)
これまでのステップで、削れる支出を捻出し、『これなしではやっぱり生きられない!』というものをあぶりだし、自分の所有するもっとも高額なものについて見つめなおしてきたとおもいます
そして最後は、これまで削ってきた支出の一部を自分へのご褒美にまわすのです!
このご褒美は、節約した金額を下回ればなんにでも使ってよく、いわば『楽しむためのお金』です
これによって、より幸福な生活をしつつ、ちょ貯蓄残高を増やすことができると言います
FIRE達成までの道のり まとめ
最後に、『FIRE 最強の早期リタイア術』で紹介されているFIRE達成のための技術をまとめます
4%ルールに従う
4%ルールとは、年間支出×25で導かれる金額を資産運用していくことで、リタイア後30年間の資産の持続確率が95%であるという法則のこと
95%の持続率をより100%に近づけるためには、毎年の収支の見直しと、補強のための手段である
- 現金クッション(株式市場が暴落した際に、生活費のために株を売ってしまわないように、あらかじめ銀行に準備しておく現金のこと)
- 利回りシールド(より高利回りのポートフォリオにすることで一時的に利回りにおる収益を増やすこと)
を導入していくことが大切です
経済的自立を助ける3つの方法は
- サイドFIRE(副業によって副収入を得ること)
- パーシャルFI(働き方の形を変えること(正社員からパートタイムやアルバイトなど))
- 地理的アービトラージ(国や地域の物価の違いを活かして、強い通貨の国(米国など)でお金を稼ぎ、弱い通貨の国(南米や東南アジアなど)で生活すること)
また、FIRE達成のためには基本的な節約も欠かせません!
わたしは本書を読んで、『早期退職は夢じゃないんだ…!』と実感しました!
非現実的な理想が、実はは自分の届くところにあったのだ、と気付かせてくれた1冊です(*´-`)
少しでも、FIREが気になった方は、ぜひ『FIRE 最強の早期リタイア術』を手に取ってみてください!
おしまいっ
コメント